めまい(眩暈)
めまいは大きく分けて、
ぐるぐる回る「回転性めまい」や、
ふわふわする「浮動性めまい」、
立ったり歩いたりするとふらつく「平衡障害」
などがありますが、
患者さんが言う症状から原因疾患を探すのは難しいことが多い。
まずは脳卒中などの中枢性の疾患を除外します。
めまいに加えて頭痛や首の痛みがあれば小脳の疾患(小脳出血や小脳梗塞)を疑うきっかけになりますし、
ろれつが回らない、麻痺やしびれがある
といった場合は一大事、必ず頭部MRI検査が必要で、
すぐに救急車を呼びましょう。
中枢性の疾患ではなさそうだ、と分かった後はー
●最も多い「良性発作性頭位めまい症」は、起き上がる時など頭の向きを変えた際に回転性めまいが突然起こります。持続時間は30秒から1分ほどで、耳鳴りや難聴の悪化はありません。
●「メニエール病」は、めまいの他に耳鳴りや聞こえにくさなどがあり、何度も繰り返します。原因は内耳のむくみによると考えられ、ストレスなどによって誘発されます。
●耳の不快感があるもので特に注意しなければならないのは「突発性難聴」です。突然片方の耳が聞こえなくなり、ひどい場合は回転性めまいを伴います。できるだけ早くに治療を開始しないと難聴が治りづらくなり、1カ月以上経つと聴力がほとんど戻らなくなるため、早めに耳鼻科を受診してください。
●「前庭神経炎」も難聴の悪化は伴いませんが、こちらは安静にしていても強いめまいが数日間続きます。風邪のあとに発症する場合があり、数週間ほどふらつきが続きます。